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宇宙をかける少女が面白い。[公式]

例えば、マクロスシリーズって、放映当時の社会の延長線上に想像される未来世界の、実に受け入れやすいハイセンスなSFであるように思う。
そっちにより傾倒してもはやリアリティすら感じさせるのがプラネテスとか。

じゃあ「そらかけ」はというと、技術水準の高さに対して、プロダクトデザインを徹底して逆行させた違和感のカタマリな世界観。

・ロボットが乗り物を運転する
・アナログレコードをiPodで聞く
・コロニーを走る路面電車
・無骨な放電針を広げて放つコロニーレーザー
・人工知能が手を使ってPCでインターネット
・宇宙警察の宇宙忍者

いやそれはおかしい。がオンパレードの、言うなればアンティークなSF?のような作品。加えて、効果音は一昔前のアニメ調、BGMもアナログっぽいテクノやらベタなジャズやらで、抜かりなく「古さ」を感じさせるつくり。

非難の的になっている無理矢理感バリバリのアリプロのOPも、正直狙ったとしか思えない。
アンティークと言えばやっぱりローゼンメイデンですよ!→ローゼンのテーマイメージはアリプロだよね→じゃあアリプロにSFやってもらおうぜ!

実はアリプロって芸風広くて、かの「マリみて」アニメの優雅で楽しげなBGMはアリプロの中の人だったりする。
ということをぎょんと話してたら「その真骨頂はCLAMP学園探偵団のOPだよ」と言われ、聞いてみると、あぁアリカってこんなきゃぴきゃぴ歌えるのね・・・[youtube]

つまるところ、妖艶なイメージが定着してるアリプロだけど、やろうと思えばそらかけの画風にマッチした曲だって作れたんじゃないか、っていう。
これやっぱり「あくまでいつもの感じでお願いします」的なオーダーがあったんじゃなかろうか。

谷口悟朗と舞HiMEを作り、舞乙でメカニカルな変身ヒロインをやってのけ、ゼノグラシアで巨大ロボットとのガチ恋愛を描いたサンライズ8スタは、今度は一体どこへ行こうとしているのか。
もう毎週楽しみです。

「かんなぎ」アニメ終了。

相変わらず悪乗りなヤマカンにノリノリの倉田が乗っかり、神前さんが彩る構図。
毛嫌いする人の気持ちも分かるけど、かなり見るところの多い作品だったなぁと思う。

とにかく実写的演出が秀逸。
映像的に派手なシーンが少ない、正直あまりアニメに向いてないであろう「かんなぎ」を、ここまで見れるものにしっかり仕上げたのは、流石ヤマカンと言わざるを得ない。
何気ない日常を描くのが実に上手い。1話通してカラオケシーンをやった作品なんて初なんじゃなかろうかw
自主制作特撮から出てきた根っからの演出家は伊達じゃないなぁと思う。[wikipedia]

さて、「何気ない日常」作品と言えば、あれですね。「よつばと」。
「よつばと」の映像化について原作のあずまは、

で。えー、なんでよつばがアニメになってないかです。
一番大きいのは「よつばと!」をアニメにするのは、とても難しいってことです。
とりあえずアニメにする、ならできます。

例えば、よつばが綾瀬家に遊びに行くってシーン。
よつばがドアを開けて走っていって「こんにちはー」と言う。
カットをポンポンといくつか使って、数秒で終わりそうなシーンです。
それでいいなら出来そう。

でも、「よつばと!」なら、よつばがよいしょよいしょっと階段をおりてきて、てけてけと廊下を歩き、
でんっと玄関に座ってヘタクソに靴を履き、よっこらしょっと重い玄関のドアを開けて、元気よく家を出て行く。
そういう、普通アニメでカットされそうな描写もやらないと、アニメにする意味が無いと思うんです。
で、こういう日常の演技描写はアニメの最も苦手とする分野です。

「よつばと!」は漫画をそのままやっても「よつばと!」になりません。だから「よつばと!」をアニメにするのは難しいのです。
ちよちゃんや大阪が卒業していった、それを無にしないために、よつばとでは一歩進まなあかんねん、とやってます。
でもとりあえず、今はそんなことより来月の原稿で手一杯です。

との見解。[あずまきよひこ.com]
確かにそういった細かい仕草や日常の描写はアニメの最も苦手とする表現。
かといって実写となると、よつばを演じきる子役はちょっと思い浮かばない。

細かい仕草に定評があるといえばまず京アニだけども、あっちは女の子のかわいらしさというか、いわゆる「萌え」の表現に特化してる印象が強い。
となると、よつばとアニメ実現の最も近くにいるのはヤマカンなんじゃなかろうか、とか。

かんなぎ2期というか白亜回もいつか是非やってほしいなぁ。
Ordetの次回作に期待・・・と、そういえば結局ハルヒ2期ってどうなってるんだろうね。