anime: 2009年2月アーカイブ

宇宙をかける少女が面白い。[公式]

例えば、マクロスシリーズって、放映当時の社会の延長線上に想像される未来世界の、実に受け入れやすいハイセンスなSFであるように思う。
そっちにより傾倒してもはやリアリティすら感じさせるのがプラネテスとか。

じゃあ「そらかけ」はというと、技術水準の高さに対して、プロダクトデザインを徹底して逆行させた違和感のカタマリな世界観。

・ロボットが乗り物を運転する
・アナログレコードをiPodで聞く
・コロニーを走る路面電車
・無骨な放電針を広げて放つコロニーレーザー
・人工知能が手を使ってPCでインターネット
・宇宙警察の宇宙忍者

いやそれはおかしい。がオンパレードの、言うなればアンティークなSF?のような作品。加えて、効果音は一昔前のアニメ調、BGMもアナログっぽいテクノやらベタなジャズやらで、抜かりなく「古さ」を感じさせるつくり。

非難の的になっている無理矢理感バリバリのアリプロのOPも、正直狙ったとしか思えない。
アンティークと言えばやっぱりローゼンメイデンですよ!→ローゼンのテーマイメージはアリプロだよね→じゃあアリプロにSFやってもらおうぜ!

実はアリプロって芸風広くて、かの「マリみて」アニメの優雅で楽しげなBGMはアリプロの中の人だったりする。
ということをぎょんと話してたら「その真骨頂はCLAMP学園探偵団のOPだよ」と言われ、聞いてみると、あぁアリカってこんなきゃぴきゃぴ歌えるのね・・・[youtube]

つまるところ、妖艶なイメージが定着してるアリプロだけど、やろうと思えばそらかけの画風にマッチした曲だって作れたんじゃないか、っていう。
これやっぱり「あくまでいつもの感じでお願いします」的なオーダーがあったんじゃなかろうか。

谷口悟朗と舞HiMEを作り、舞乙でメカニカルな変身ヒロインをやってのけ、ゼノグラシアで巨大ロボットとのガチ恋愛を描いたサンライズ8スタは、今度は一体どこへ行こうとしているのか。
もう毎週楽しみです。